酩酊
2014年2月3日「――様」
「聖女の系譜を継ぐもの、災いに刃執るもの」
「果敢なる神の僕」
「我等の救世主」
「救世主」 「救世主よ」 「ああ」
「万歳、」「…万歳」
「万歳、万歳、」 「万歳、 万歳!」
「万歳!万歳!万歳!」
「 ――様、万歳! 」
- - -
「なんということだ」
「このような事が起きてはならないというのに」
「我等は一体どうしたら」
「大丈夫だ、我等には」
「神の子がいる」
「 嗚呼、」「神の子よ」 「我等の救い手」
「御導きください」
「矮小なる我等に」
「どうかおことばを」「未来を」「慈悲を」
「御救い下さい」
「御救い下さい、御救い下さい、」
「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」
「御救い下さい」 「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」「御救い下さい」
- - -
久しぶりに見た夢に、身体が跳ねるのに気付いて目覚めた。
ベッドから何よりも離れたく、近づき難く、外へ出る。
真冬にも関わらず背中は汗で満ち満ちていて、
深夜の廊下は凍て付くように寒かった。
そこでひたりと息を殺す。
――誰にも聞かれていない。
大丈夫。
皆、寝ている。
気付かれる訳にはいかない。
このままでいれば、皆、明日の到来を疑う事ができないほど幸せなのだから。
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